2011年01月03日

あけましておめでとうございます

ことしは卯年。
かわいいうさぎの年賀状がたくさん来ました。

植物画の生徒さんからは、それぞれの作品を使った、自家製絵はがきがたくさん届きます。暮れのぎりぎりまで教室があって、新年もすぐに授業が始まるのだから、わざわざ年賀状を交換する必要もないように思うのですが・・・・

でも、いつも教室で見ている絵がハガキの中に収まって、りっぱに使われているのを見るとなんだか嬉しくなります。だから、やっぱり年賀状はやめられません。
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2010年12月30日

カンスゲ モノトーン

カンスゲ小.jpg

植物画倶楽部の会報に、日本の固有植物をテーマにした原稿を頼まれて、カンスゲに関する記事を書きました。印刷は白黒ですので、絵も白黒にしました。

パソコンを使うとなんて便利! あっという間に彩色画がモノトーンになりました。
(ただし、自分で細かな調整ができるわけではありません)

カンスゲは、園芸的な価値の少ないスゲの中では珍しく、冬でも青々した葉が綺麗なので寄せ植えなどに使われます。斑入りの品種もあったりして、ちゃんと店で売っています。
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2010年12月29日

オンシジウム アロハイワナガ

交配種としてオンシジュームを代表する株です。
名前の通り,ハワイ在住だった日系アメリカ人のイワナガ氏が作った株です。

茎を切らずに置いておくと、2番花が咲くと言うことですが、まだ成功したことがありません。

オンシジウム・アロハイワナガ小.jpg 12月22日朝日新聞掲載
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図鑑の柄を描くと言うこと4

10年前に描いたカンスゲのペン画です。昔の絵を見て思うこと。
ずいぶんモデルに忠実に描いているナー。

たくさんあった葉が邪魔になったので切ってしまったら、本来重みで寝ている葉が立ち上がってしまいました。

134.カンスゲ小.jpg
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2010年12月27日

シクラメンの描き方

画材屋 boko さんのブログで、私の「初心者のための植物画」 を使ったシクラメンの描き方がアップされています。実際、本に書いたものがこんな風に受け止められているのだなあ、と私も参考になります。

bokoさんのブログのアドレスです

http://ameblo.jp/bokoblog/entry-10748846101.html

今、動画を使った新しい本を執筆中です。慣れない撮影に四苦八苦していますが、来年には出版できるようにしたいと思っています。
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2010年12月25日

図鑑の絵を描くと言うこと3

以前は、修正はポスターカラーの白を使っていました。はみ出した線の上に、白い絵の具を塗って隠してしまうわけです。

これは、漫画の原稿などでもよく使われます。印刷することを前提にしていますから、スキャンしたときに写らなければそれでいいわけです。実際ホワイトで修正すると、修正した部分だけが際だって白くなるので、作品としてみると変な感じになります。(原画展に出品するときは、なるべく修正の目立たない作品を選んでいました)

新聞の挿絵の場合、以前は郵送または持ち込みで原画を新聞社に送り、新聞社は本社へファックスで送っていました。今は自宅でスキャンして、そのデータが岡山総局、そして本社というふうに、データだけが送られていきます。

修正は画面上で、フォトショップを使っています。
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2010年12月21日

図鑑の絵を描くと言うこと2

スゲという植物は、環境によって変異を起こしやすいのだそうです。それで、環境調査をする際には重要なポイントになると言うことで、非常に細かい分類がなされています。

つまり、姿形は一見そっくりですが、毛が生えているかどうかとか、種の形が少し違うとか。
雌しべの頭が二つにわかれているか、三つに分かれているかとかで名前が変わるわけです。

それで、本当に小さな違いでも、それがその植物の分類のポイントになる場合は、目立つように大きく描きます。葉や茎に生えている毛なども、本当は白い細い毛が生えているのは肉眼ではほとんど見えない場合もあるのですが、しっかりペンで描き込みます。

種などは別に大きく描きます。 
展覧会に出品する彩色画の場合は、一枚の画面に構図を考えて全部描き込んでありますが、印刷用のペン画は、全体図や部分図はそれぞればらばらに描いて、パソコンの画面上で貼り合わせます。

近頃は画面上で線のはみ出しなども修正できるので、作業がずいぶん楽になりました。
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図鑑の絵を描くと言うこと

図鑑の絵は共同作業です。まずモデルとなる標本を手に入れなくてはなりません。

日本中のスゲを描くのですから、北海道にしかないものや、沖縄にしかないものなど、地域限定のものは本当に大変。だから研究室の先生方は毎年何度も調査に出かけて、植物採集をしています。

生の植物が見つからないときは日本中の大学や研究所にお願いして標本をお借りします。全国にいるスゲの会の会員から宅急便で送られてくることもあります。

それらの整理して状態の良いものを選び、これまでに描かれた図鑑などを参照して、どのように描くかを話し合うわけです。全体図はそのスゲの持つイメージ、大きいとか堅い、しなやかな、垂れ下がるなど、実際に生えているときの姿を印象的に表すのが目的です。

具体的に言うと、背が高いものは二つ折り、三つ折りにしたり、上下を切り離して描いたりして、大きさを印象づけるわけです。
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2010年12月18日

スゲ3

岡山のスゲ1.jpg

カヤツリグサ科の植物を描き始めたのは1999年から。気がつくと10年以上、約500種を描きました。たぶん、生きている日本人の中で最もたくさん描いていると思います。写真のササノハスゲはごく初期に描いたもの。葉に赤みがかった斑点があったので、点描で表しています。

昔の絵を見て思うことは、ずいぶんモデルに忠実に描いているナーということ。今ならもう少し脚色して、見栄えの良いように描きます。

図鑑の絵は、目の前にある、ひとつの個体にだけ忠実に描くわけではありません。何万という個体の平均的な姿を形にするわけですから、ポイントをおさえて、それ以外のこと(例えば葉の曲がり具合とか、枚数とか)は適当にスペースに合わせて描いていきます。
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2010年12月17日

スゲ2

DSC00288.JPG

昨日の写真を見たスゲの会の会員から、写っている瓶詰めが鳥取県の鹿野町では?とお便りを頂きました。はい、まさしくその通り。実はこの写真は鳥取市のPR用の写真を拝借しています。

鹿野町は今年のすげの会全国大会開催地でした。そこで買ってきたスゲガサが研究室にあって、実際に学生が草取りの際に使っています!麦わら帽子のように、涼しいそうです。



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2010年12月16日

スゲ

スゲガサ・ミノ・写真.jpg

今年の10月に名古屋の東山植物園で行われた「日本の固有植物の植物画展」にカンスゲを出品しました。来年は平凡社から、日本のカヤツリグサ科図鑑も出版される予定です。それで少し、スゲにまつわる雑学をお話ししたいと思います。

スゲの仲間は花が地味です。ですから、園芸植物などにはあまり利用されていません。たまに帰化植物の「シュロガヤツリ」が庭などに植えられているのを見ますが、ごくたまにです。


実も食べられません。生活に利用されているものとしては、カサスゲが笠の材料に、クグがくぐ縄に、カンスゲが蓑(みの)や篭(かご)に用いられています。(現実には実用と言うよりお土産用)

しかしカンスゲは、「寒菅」と呼ばれるくらい、冬も常緑で、一年中きれいな葉色を保っています。寄せ植えや、庭植えに最適、ということで斑入りの品種がちゃんと売られています。

葉は5〜10mmと幅広く光沢があり、厚くて丈夫なのでうっかり手で引き抜こうとすると手を切ることもあります。

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2010年12月12日

コチョウランペン画

コチョウラン・ミモレ小.jpg 12月15日朝日新聞掲載予定

ずい柱の拡大図を描いてみました。見れば見るほど変な形です。花粉の固まりが2個しかないので、確実に運んでくれる虫を選びます。(つまり、誰でもいいというわけではなくて、ある特定の虫でないとダメなんですね) だから、ランの花は長〜く咲いて、自分にあう虫をひたすら待ち続けるわけです。
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花の構造

コチョウラン 花の構造.jpg

コチョウランのドアップです。
中心に見える突起は、雄しべと雌しべがいっしょになった「ずい柱」と呼ばれるもの。先端の目玉のように見えるのは花粉のかたまりで、2個あります。めしべは花粉のかたまりの裏側にあるので、この角度からは見えません。

正面から見ると虫の顔に見えます。ずい柱の下には、他の花びらとはずいぶん形の違った唇弁と呼ばれる花びらがあります。これも、中央に黄色に赤い斑点のある突起があります。ランの仲間にはたいていこの突起がありますが、種類によって違ったものになります。

植物画を描くときには、こういう細部をよく見ておくことが大切ですが、最近はカメラの性能が良くなって、便利になりました。
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2010年12月10日

肩こり

こういう細かい絵を日常的に描いていると、「肩こり」はもう、職業病のようなものです。数年前に、ある朝目が覚めると突然右手右足がしびれていて、その時は寝方が悪かったのかと思ったのですが、数日経っても良くならなくて、近所の脳神経外科に行ったら即、脳MRIを勧められました。
結果は特に異常なしでしたが、しびれが直りません。もしや血管に異常があるかも、といくつかの病院をまわりましたがやはり、異常なし。それで気分を変えてプールに通うことにしました。

海辺の育ちですからもちろん泳げます。でも、習ったことはなかったのでコーチの指導はすごく新鮮。楽しく泳いで3年たつと、しびれが気にならなくなってます。やはり筋肉を鍛えることが大切ですね。

今年の目標は最低週2回泳ぐことと毎日ストレッチをすること。今もパソコンに向かって、あいまあいまに背中や首を伸ばしています。

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2010年12月09日

危険な動物

アシナガバチ.jpg  ヤマカガシ.jpg

表紙になったアシナガバチとヤマカガシ。ヤマカガシは、子供の時住んでいた家の地下に住んでいました。きれいな模様で、あまり怖いという印象はありません。兄がしっぽを持って振り回し、噛みつかれたので退治されてしまいましたが。

ちょっとかわいい顔になっているのは、私が好感をもっているからかもしれません。
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2010年12月08日

野外調査における事故対策カット

ハブ.jpg   マムシ.jpg

先日画材屋さんで、鳥の調査研究をしていらっしゃって、最近絵も描き始めた方に偶然お会いしました。色鉛筆で、見事に描き込まれた細密画です。でも、額入れをしてる画材屋さんの様子がおかしい。絵から目をそらすようにして作業をしています。どうしたの、と聞くと、

いやー、僕はこういうの全くダメなんですよ〜

絵を見ると、鷹が蛇を捕まえて、頭を食いちぎり、胴体だけを運び去ろうとしていました。地面に残された、食いちぎられた蛇の恨めしそうな眼・・・

しばらくして本人がいらっしゃったのでお話を聞くと、実際に鷹は捕らえた蛇の頭をちぎってから運ぶそうです。(運ぶ最中で逆襲されないように)子供のために餌を巣に運んでいるのですから、鷹の側にとっては当然です。(全く知りませんでした)

で、私も蛇の絵は描いたことがあります。理科大で新入生のために配る「野外調査における事故対策」という小冊子のカットを描きました。その時、危険な動植物ということで、筆頭にあげられたのがハブ、マムシです。結構気に入っていたので表紙にして欲しかったのですが、事務方から気持ちが悪いから止めて欲しいと言われて、結局表紙は蜂になりました。
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2010年12月06日

アブチロン彩色

アブチロン2009.jpg

昨年描いたアブチロンです。
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2010年12月05日

チロリアンランプ

チロリアンランプ小.jpg12月8日朝日新聞掲載予定

アブチロンの一品種 チロリアンランプです。全体図と昨日の花の分解図を描いて見ました。花びらも一枚だけはずしてあります。雌しべを抜くのに苦労しました。先のとがったピンセットを2本使って注意深く分解していくのですが、無理に引っ張ると途中で切れてしまって、良い形になりません。何度か失敗して、ようやくきれいなものができました。
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2010年12月04日

アブチロンの花

アブチロン花分解.jpg

先日のアブチロンの花を分解してみました。
一番外側の赤い部分は がく です。一部を切り取ってみると、中に黄色い花があります。そのまた花びらを1まい取ると、おしべの束があって、その中にめしべが入っています。雌しべの色がおしべにそっくりなので、よくみないと区別が付きません。
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2010年12月02日

ナンキンマメ

ナンキンマメ小.jpg 12月1日朝日新聞掲載

ナンキンマメ  別名ラッカセイ(落花生)

名は体を表すと言います。まさに花が終わると子房柄が地面に潜り,その先が膨らんであの俵型の莢に入った実ができます。 日本へは江戸時代に中国から伝来。中国から来たから、ナンキンマメ(南京豆)です。 ちなみに、私は関西育ちですが、カボチャのこともナンキンと呼びます。

先日のフェイジョアと同様に、こちらも育てている方から頂きました。もちろん、実はおいしく頂きました。食べ方はいろいろあるのですが、私はからごとオーブントースターで焼きました。

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