2010年09月15日

どこから描き始めるか?

答えは変化しやすいところから。
ふつうは、「花」です。

もちろん、最初に全体の構図を決めます。私は最近写真を撮ります。何枚か撮って、気に入ったものをトリミングして、A4サイズでプリントアウトします。この時描かない部分はできるだけカットするので、できあがりの構図そのままを見ることができます。で、その写真を参考に大まかなあたりをつけてからスケッチを始めます。

トリミングしたトウガラシ写真小.jpg

こちらは、先日の写真をトリミングしたものです。
写真では、細かい部分はわかりませんから、やはり線描きするときには実物を見て描きます。でも、この写真はあとで彩色するときに大変役に立ちます。というのも、花はもちろん、葉も、翌日になるとたいてい向きが変わっているからです。その都度描き直していたのではいつまで経っても描き終わりませんので、適当なところで(構図的に見栄えの良いところで)見切って描いてしまいます。

たいていはまずペン画を描いて、それをトレースして彩色画を描くのですが、トレースは大まかな輪郭線だけで、細かい部分はすべてもう一度スケッチをし直します。すると、元の花はつぼみが開いていたり、葉の向きが変わっていたりしますので、多少修正をして、描いていきます。



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2010年09月11日

トウガラシペン画

トウガラシ小.jpg 9月15日朝日新聞掲載予定

トウガラシはなす科です。なすは下向きに実が付きますが、トウガラシは上向きです。よく似たピーマンも下向き。もちろん、重力の関係で、大きななすを上向きに支えるのはちょっと力がいります。トマトも下向き。小さなミニトマトも下向きです。

さらに、トウガラシの花は上に向いているのもありますが、横を向いたり、下を向いたり、いろいろな方向を向いて咲きます。でも、実はみんな上を向いています。観賞用には実が上を向いていた方が見栄えがよいから、品種改良されてしまったのでしょうか?
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2010年09月10日

トウガラシ写真

トウガラシ写真小.jpg

色とりどりの実がかわいい、トウガラシです。観賞用ですので、食べられません。先に小さな白い花がついています。なす科の花は、「千にひとつもあだ花がない」と言われるように、時間をずらして少しずつ咲くので、無駄なく結実します。熟し加減が違うので、白から黄、橙、赤と様々な色が楽しいですね。花は白で、目立ちませんが、ちょうどいい具合に咲いている枝がありました。絵を描くために、周りの枝を何本か、切り落としています。
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2010年09月09日

リンゴツバキペン画

リンゴツバキ小.jpg 9月8日朝日新聞掲載

写真で見ると綺麗な赤なのですが、白黒にするとちょっとおもしろみのない絵になりました。やはりこれは、ぱっくり割れて中身の見える部分図をかきたした方が良かったですね。

我が家にも何種類かツバキがあります。花屋さんで買ったのもあれば、知り合いの家からもらってきたものも。苗で買う場合は、植木屋さんが植えやすいように根を切って、丸く形作ってありますので、穴を掘って埋めるだけですから簡単です。でも、実際に植わっている木となると・・・・・  
一度、こぼれ種から大きくなったヤブツバキを頂きに行ったことがあります。すでに1m位の高さになっていましたが、まあ、乗用車に十分乗るよね、と主人といっしょに気軽に出かけ、根を掘るところから始めましたが・・・・はい、考えが甘かったです。

こぼれた実から出た根は地中深く伸びていて、掘っても掘っても太い根がまっすぐ下へつながっていて、大変な作業になりました。結局腰の深さくらいまで掘ったところで真ん中の太い根を切って、周囲の根をたばね、大汗かいて梱包しました。

大変な苦労をして植えたヤブツバキですが、いまでは私の背より大きくなって、毎年鮮やかな赤い花を咲かせています。

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2010年09月07日

東京へ行ってきました

月・火と一泊二日で、久しぶりに東京へ行ってきました。目的は、来年3月に平凡社から出版予定の、「カヤツリグサ科植物図鑑」の打ち合わせ。すでに本文は出来上がっているのですが、前後の形態の説明や索引、文献などをふくめた、全体図(台割りといいます。)を調整しました。なにせ800ページにもなる大作ですから、そのために専門の方がつきます。
私自身はもうすべての図は描いてしまったので、印刷用に構成された図をチェックするだけです。こちらはまだ3分の1くらいしか作業が進んでいないので、これから順次送られてくることになっています。なんにしろ、日本では50年ぶりの図鑑になるということで、責任重大です。

図鑑はモノクロで、彩色画は載らないのですが、今年はササノハスゲの彩色画を日本植物画倶楽部の展覧会に出品するつもりです。

ササノハスゲ写真小.jpg
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2010年09月06日

リンゴツバキ

リンゴツバキ小.jpg

リンゴツバキ(実)

リンゴツバキの実をいただきました。これで、直径5cmくらい。大きいものでは8cmくらいになるそうです。ヤブツバキの変種として扱われています。別名ヤクシマツバキ。
屋久島原産。四国太平洋岸、九州南部、沖縄に自生。もちろんこれは岡山で、栽培している人からいただきました。

熟すと真っ赤になって、ほんとにリンゴのようですが、食べられません。でも、中の種は普通のツバキよりも小さくて、皮が異常に分厚くなっているだけです。分厚い皮が何の役に立っているのかはよくわからないのですが、虫の被害は防げそうです。

さて、こういう枝ものを描くときは、できるだけ自然な状態に見えるように固定するのに苦労します。葉っぱで隠れて見えませんが、枝を固定しているのはドライヤーを固定するための台です。高さが変えられるので便利です。切り口には水の入ったキャップをつけて、園芸用のワイヤー入りテープで固定します。右上の葉は、実がよく見えるように、少し角度を変えてテープでとめてあります。

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2010年09月04日

参考図書

 最もよく見る本は、北驫ルから出ている「牧野新日本植物図鑑」。とくに、野生の植物を描くときには、必ず、描く前に細部を確認します。昭和36年に発行された本ですが、1冊で3896種が白黒の線画入りで解説されている図鑑は他にありません。この図は牧野富太郎博士自身が描いているものもありますが、他にも水島南平氏、山田壽雄丙氏木本幸之助氏の3人の画家が描いています。
 単純に考えただけでも一人平均1000種描いているわけで、それを植物採集の段階から、しかも花も実も描くためには季節を変えて採集しなければならないわけですから、どれほどの時間と労力がかかったかと思うと気が遠くなります。

 数年前に、高知の牧野植物園に行きましたが、そこには原画や実際に牧野博士が使われた画材などが展示されています。牧野博士の線画は、面相筆と墨で書かれています。最も細いところを描く筆は、毛が3本しかないという、極細の筆です。
 近年はパソコンの普及で、ばらばらの紙に描いた絵を画面上で切り貼りして一つのページにまとめ上げるのが普通ですが、当時はトレーシングペーパーに描いた絵を文字通りはさみとのりで切り貼りして、編集をしていました。(切り貼りした原稿も展示されていました)

 NHKの龍馬伝で今年の高知は観光客数が飛躍的に伸びているそうですが、牧野植物園もぜひ訪れて欲しいです。
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2010年09月03日

ベニバナサワギキョウ下絵

ベニバナサワギキョウ下絵小.jpg

ペン画を描き終わった翌日、ふとみたら上側のつぼみが二つ、咲いていました。奥のわき芽も少し伸びています。ずっと部屋の中に置いているので、ちょっとひょろひょろした感じです。でもまあ、花が増えてより華やかになったし、見た感じもすっきりしたので、彩色画用に下絵を描き直しました。そろそろ本腰を入れて塗ってしまわないと、今度は下側の花が枯れてしまいそうです。
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2010年09月01日

ベニバナサワギキョウペン画

ベニバナサワギキョウ小.jpg
9月1日朝日新聞掲載

サワギキョウはキキョウの仲間です。以前にも書きましたが、キキョウの仲間は雄しべが先に熟します。雄しべの花粉がすっかりなくなってしまってから、雌しべが熟して、他の花の花粉を受けて受粉します。サワギキョウの雄しべは、花びらの真ん中に立ち上がっている、曲がった管のようなものの先端に収納されていて、外からは見えません。管の先からは細い糸の束が見えているだけです。この糸は花粉につながっていて、ここを虫が刺激すると、中から花粉があふれ出してくるのです。(ここから先は虫眼鏡がないと見えません)

この絵を描いたとき、花はまだ開いたばかりで、部屋の中には虫もいなかったので、筒の先は毛だけが見えています。


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2010年08月31日

心惹かれる絵

花の絵本表紙.小jpg.jpg

植物画を描き始めて間もない頃、母の知人からこの本を頂きました。ご自身も絵を描いていらっしゃって、家にはその方が描いた色紙が飾ってありました。私が花の絵を描いていると言うことを母から聞いて、この本を持ってきてくださったのです。

著者は人事院総裁を務めていた佐藤達夫氏。忙しい公務の間に描きためた絵と随筆をまとめたものです。ほとんどの絵は白黒のペン画で、実際の植物を細密に写生しています。

花の絵本キキョウ小.jpg

シンプルな構図と誠実な細密描写です。
添えられたエッセーを読むと、一心にスケッチする著者のむこうに、揺れている花が見えるような気がして、しばしぼんやりしてしまいます。それがなんとなくいい気分で、こういう状態が「心惹かれる」ということじゃあないかと、思っています。




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2010年08月30日

描き終わったあと

教室では、毎月課題の花として、たいていは鉢植えの花(時々切り花)が一人ずつ用意されています。2週間で下書きをして、つぎの2週間で色を塗って、そのまたつぎの2週間で仕上げをするときにはその花は終わって、また次の花が来ることになります。

でもって、描き終わった花をどうするかというと、宿根草の場合は鉢を植え替えたり、花壇に植えたり、人によって様々です。私の場合、以前は義父が植木職人をしていたので、「里子」に出していました。大きくなって帰ってくるんだよ〜!?といって。実際、次の年には一回り大きくなった、見事な鉢植えになって帰ってきていました。(もちろん花の時期が終わったらまた義父の家に帰ります)

でも、3年前に義父が亡くなってからはこの手は使えなくなったので・・・できるだけ庭に植えているのですが、耐寒性のないものはそういうわけにも行かず、なかなか大変です。同じように花を持ち帰る生徒さんの話を聞いても、上手に育てられる人(緑の指を持っていると言います)もいれば、毎回「枯れました〜」(茶色の指の持ち主)もいます。

私も忙しさにかまけてなかなか世話をしないので、茶色の指のほうです。しかも今年はこの猛暑。夏前に植えたクレマチスが全滅して、がっかりです。
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2010年08月27日

ベニバナサワギキョウ

ベニバナサワギキョウ.JPG

 私が主催する植物画教室では、毎月一つ、課題の花を決めて描きます。もちろん、必ずしも課題を描かなければいけないというわけではありませんが、一応お手本の絵やら小さな塗り絵で彩色練習とかをしますので、8割くらいの生徒さんはその花を描きます。花はいつも赤磐市の矢部花園さんにお願いして、仕入れてもらっていますが、一人一人に必ず花があるようにするので、数をそろえてもらうのが大変。とりあえず予算はこれくらいで、と決めてあとは市場で下見をしている時に携帯で連絡してもらったり、生産者に直接電話してもらったりと毎月月末は来月の花を決めるのにばたばたしています。
 で、昨日仕入れてもらったのがこれです。電話で「サワギキョウ」が出てるよ、と聞いて即決で決めたのですが、花色が紅色! 実物を見てびっくりしました。私の中ではサワギキョウは紫ですから。岡山では自然保護センターの湿原で見たことがあります。
 こちらは北米原産だそうです。
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2010年08月26日

ペンタス

ペンタス小.jpg8月25日朝日新聞掲載


ペンタス  あかね科 

熱帯アフリカ、マダガスカル原産。同じアカネ科のサンタンカに似ていて、草(サンタンカは木)なので、クササンタンカとも呼ばれています。ペンタスの名前はギリシア語で「5」を意味する「ペンテ」に由来。そういえばアメリカの国防省の建物はヒトデのような五角形で、ペンタゴンとよばれてましたっけ。花の形が見事な星形です。(ただし、実際には4裂や6裂になっている花もあります)
主な開花期は夏〜秋。熱帯の花ですから、一定以上の気温があれば一年を通して開花します。花色は紫、紅、白、ピンクなど。
暑さに強くて盛夏も休まず花を咲かせるので、夏の花壇や寄せ植えにも適しています。
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2010年08月24日

ホオズキ

ホオズキ.jpg


ホオズキ  

一昨年、ホオズキの鉢植えを花壇におろしました。次の年、元の場所から数10cm離れたところに、何本かのホオズキが出ました。今年は数メートル離れたところにもホオズキが。すでに花壇から出て、駐車場のレンガの隙間から伸びています。ちょっとマットなオレンジ色が好きです。昨年、オレンジ色のキーケースを頂いたのを皮切りに、化粧品のキャンペーンでもらった手帳、電子辞書のケース、アトリエに買ったソファベッド、バーゲンで買ったベルト付きの上着も、ホオズキ色です。特に意識していたわけではないのですが、近年のラッキーカラーかもしれません。
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2010年08月23日

ジョウロウホトトギス

ジョウロウホトトギス小.jpg

例年出品している、東京木の葉画廊企画のボタニカルアートカレンダーに今年も参加することになりました。今年は鮮やかな黄色が目を引くジョウロウホトトギス。岡山教室の生徒さんが自宅で育てていらっしゃるものを頂きました。結構大きくて、上から下に垂れ下がるので、花の固定に苦労しました。釣り鐘型なのでわかりにくいですが、名前の元になったホトトギス(鳥)の胸の模様に似た斑紋は暗い赤です。
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2010年08月21日

ペンタス

ペンタス小.jpg

昨日の半田山植物画教室の課題です。アカネ科 熱帯アフリカ原産の多年草。熱帯の花なので、温度と栄養があれば年中花を咲かせます。もちろん日本では冬の寒さには耐えられませんから、鉢植えで屋内に入れる必要があります。ずいぶん前に鉢植えをもらったことがあるのですが、暖房の効いた室内で、冬でも花を咲かせていました。
ペンタは5の意味で、星形のかわいい花です。
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植物園観察会受付開始

先日お知らせしました、岡山理科大学自然植物園主催の、秋の観察会植物画体験講習の受付が18日〜始まりました。今年も初日から申し込みの電話が相次ぎ、2日間で15名の申し込みがありました。(すでに募集の半分が埋まっています!)やってみたい、と思われる方、ぜひ早めにお申し込みください。
詳しいお知らせは自然植物園ホームページを見てください。

http://www.ous.ac.jp/garden/

今年は他のイベントと重なっているので、大学内の駐車場が使えません。西口から理科大学行きのバスが出ていますので、そちらをお使いください。バスは半田山植物園の前で停まりますから、半田山植物園の駐車場に車を置いて、(有料 一日300円)タクシーに乗るか、バス(1時間に1本ですから、時刻表を確かめて)にお乗りください。
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2010年08月16日

ルドベキア

ルドベキア小.jpg

ルドベキア

 北アメリカ原産。日本にやってきたのは明治時代の中頃、その頃は主に切り花として利用されていました。真夏の炎天下でも花を咲かせる気丈な植物です。
 和名:オオハンゴンソウ。名前はスウェーデンの植物学者ルドベックに由来します。福山・半田山教室7月課題でした。とにかく丈夫な花、のはずだったのですが、苗が根腐れしてしまって、庭に植えたものはすぐにしおれてしまいました。まだ細々と根が生き残っているので、何とか持ち直して欲しいと思っています。


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2010年08月13日

キクイモモドキ彩色

キクイモモドキ1.jpg

昨年ペン画を朝日新聞に掲載しました。鮮やかな黄色は真夏の暑い太陽によく似合います。以前西宮に住んでいたとき、駐車場の隅にこのキクイモモドキが野生化していました。背丈が1m以上になって、夏中華やかな色彩をふりまいていました。特に誰かが世話をしているというわけでもないのに、いつも元気でした。今年春に新しく作った、絵はがき集の1枚です。
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2010年08月12日

アサガオ

アサガオ小.JPG

曜白大輪 朝顔(アサガオ) 富士の紫


8月岡山と赤磐の教室はお休みです。暑いし、花は持たないし、それに家族が夏休みになると主婦は忙しいし・・・。でも、月に1回の講座は休むと間が開きすぎるので、お休みはありません。それで、なんとか暑さに強い花を、と探したのがアサガオです。これまでにも描きたいとは思っていましたが、咲いている時間が時間で講座では課題にすることをためらっていました。でも、最近の品種改良はすごいですね。午後まで開花する品種がありました。星咲き大輪種で、曜と呼ばれる部分と縁が白く抜け、コントラストが美しい高貴な赤紫色です。(写真では青紫に写っていますが)
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