
庭で咲いたスイセンをいただきました。
スイセンは、春を告げる花です。 10年くらい前の3月、パリからベルサイユまでバスで行った時、道路脇の法面に沢山の黄色いスイセンが咲いていました。まだまだ肌寒く、枯れ草が広がる斜面に所々、こんもりと黄色い花が咲いていて、ガイドさんが「春一番に咲く花ですよ。」と教えてくれました。バスの窓からなのではっきりとは見えなかったのですが、小さなラッパ水仙だと思います。
園芸では秋に球根を植え付けて、春に花を楽しむ「秋植え球根植物」ですが、たいていは植えっぱなしでも球根を増やして広がっていく、丈夫な花です。自宅の花壇には、数年前に描いた テタテタ を植えたところ、何の世話もしていないのですが、毎年律儀に花を咲かせています。
あまり知られていないのですが、全草に毒があります。食べると嘔吐などの中毒症状をおこします。葉っぱがニラに似ているのでうっかり食べてしまった・・・と先日のニュースでみました。よく見ればニラよりも肉厚で、先がねじれるスイセンの葉を間違うはずがないようにおもいますが、ニラ畑(うちの近所にはいっぱいあります)の近くに植わっていて、いっしょに刈り取ってしまったら、きっとたべてしまいますね。
球根も、小さなタマネギか、わけぎに見えますので、花壇ならともかく、畑に植わっていたら、うっかり間違うのは無理ないでしょう。植える場所に注意しないといけません。
今回描いたのは、
フサザキスイセン〔N. tazetta〕
地中海沿岸や近辺の諸島に分布し、日本や中国で野生化。多くの亜種や変種があり、ニホンズイセンもそのうちのひとつです。花びらは白〜黄色、副花冠は白〜オレンジ色と色幅があります。小輪の房咲きで強い芳香が特長です。種小名のタゼッタは「小さなカップ」の意で、副花冠の形によります。
ラッパズイセン〔N. pseudonarcissus〕
イベリア半島やフランスに分布。花は黄色〜白。副花冠がラッパのように長く発達するのが特長で、様々な亜種や変種があります。一本の花茎から1輪の花が咲きます。種小名のプセウドナルシッサスは「偽物のスイセン」の意です。古い時代は「クチベニスイセンこそ本物のスイセン」とされていたため、似ているけど違うという意味で付いた名前とされます。 参考 やさしい園芸
ラッパズイセンの変種 の大杯スイセン です。
posted by 西本眞理子 at 01:15
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日記